top of page

交通事故で接骨院(整骨院)へ通院(予定)の方へ

執筆者の写真: 弁護士 石塚 誠弁護士 石塚 誠

交通事故に遭われた方で、接骨院(整骨院)への通院を検討されている方へ、弁護士の視点から重要なポイントと注意点を解説します。


1. 接骨院(整骨院)とは?


* 接骨院(整骨院)では、柔道整復師という国家資格者が、骨折、脱臼、捻挫、打撲などの施術を行います。


* 病院(整形外科)とは異なり、レントゲン撮影や投薬は行えません。


2. 接骨院(整骨院)通院のメリット


* 手技による施術で、筋肉や関節の痛み、体の歪みなどに効果が期待できます。


* 病院よりも通いやすい立地や、夜間・休日も施術を受けられる場合があります。


3. 接骨院(整骨院)通院の注意点


* 医師の指示・許可:


* 接骨院(整骨院)に通院する前に、必ず医師に相談し、指示や許可を得ることが重要です。


* 医師の指示がない場合、保険会社から治療費や慰謝料の支払いを拒否される可能性があります。


* 病院との併用:


* 接骨院(整骨院)だけでなく、病院(整形外科)にも定期的に通院し、医師の診断を受けるようにしましょう。


* 病院と接骨院(整骨院)の両方に通院することで、より適切な治療を受けられ、後遺障害のリスクを軽減できます。


* 施術内容の記録:


* 接骨院(整骨院)で受けた施術内容、施術時間、症状の変化などを記録しておきましょう。


* これらの記録は、後日、保険会社との示談交渉や裁判になった際に役立ちます。


* 過剰な通院:


* 毎日、長期間通院するなど、過剰な通院は、保険会社から治療の必要性を疑われる可能性があります。


* 症状に合わせて、適切な頻度で通院するようにしましょう。


* 後遺障害診断書:


* 接骨院では後遺障害診断書を発行することはできません。


* 後遺障害の認定を受けるには、医師の診断書が必要です。


4. 通院慰謝料について


* 通院慰謝料は、交通事故による怪我の治療のために通院したことに対する精神的苦痛を補償するものです。


* 通院慰謝料の金額は、通院期間や通院日数、症状の程度などによって異なります。


* 弁護士基準(裁判基準)で算定することで、自賠責基準や任意保険基準よりも高額になる可能性があります。


* 接骨院への通院慰謝料の算定に関しましては、弁護士にご相談ください。


5. 弁護士に相談するメリット


* 弁護士は、交通事故の専門知識と経験に基づき、適切なアドバイスやサポートを提供できます。


* 保険会社との示談交渉や裁判を弁護士に依頼することで、慰謝料の増額や適切な賠償金の獲得が期待できます。


* 交通事故の被害者は、弁護士に相談することで、精神的な負担を軽減し、安心して治療に専念できます。


まとめ


交通事故で接骨院(整骨院)に通院する際は、必ず医師に相談し、指示に従うようにしましょう。また、病院との併用や施術内容の記録など、注意すべきポイントをしっかりと押さえておくことが大切です。


交通事故の被害に遭われた方は、弁護士に相談することで、適切な賠償を受けられる可能性が高まります。

最新記事

すべて表示

交通事故:人身事故届は出すべき?ケース別の判断と注意点

交通事故に遭われた際、怪我をされた場合は「人身事故」として警察に届け出る必要があります。しかし、軽微な事故の場合、「物損事故」として処理することも可能です。どちらの対応を選ぶべきか、ケース別に解説します。 人身事故届とは...

交通事故で保険会社から治療費の支払いを拒否された方へ

交通事故に遭われた被害者の方で、保険会社から治療費の支払いを拒否されてお困りの方へ、弁護士の視点から対応策を解説します。 1. 保険会社が治療費の支払いを拒否する理由 保険会社が治療費の支払いを拒否する理由としては、主に以下のものが挙げられます。 *...

Comments


bottom of page