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養育費の変更について

執筆者の写真: 弁護士 石塚 誠弁護士 石塚 誠

養育費の増額・減額は、子どもの健やかな成長を支える上で重要な問題です。弁護士として、養育費の増額・減額の要因や手続きについて解説します。


養育費の増額・減額の要因


養育費は、基本的に離婚時の合意や裁判所の決定に基づいて支払われますが、その後、以下のような事情の変化が生じた場合には、増額または減額が認められる可能性があります。


増額が認められる要因


* 子どもの進学や病気など、養育費の増加が必要となる事情が生じた場合


* 私立学校への進学


* 長期的な病気や怪我による医療費の増加


* 障害による追加の費用


* 支払う側の収入が大幅に増加した場合


* 受け取る側の収入が大幅に減少した場合


減額が認められる要因


* 支払う側の収入が大幅に減少した場合


* 失業や病気による収入減


* 会社の倒産


* 受け取る側の収入が大幅に増加した場合


* 子どもが就職するなど、経済的に自立した場合


* 子どもが親権者と離れて暮らすようになった場合


* 支払う側が再婚し、新たな扶養家族が増えた場合


養育費の増額・減額の手続き


養育費の増額・減額を求める場合、まずは当事者間で話し合いを行い、合意を目指します。話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に養育費増額・減額調停を申し立てることができます。


調停


調停では、調停委員が当事者の間に入り、双方の主張を聞きながら合意を目指します。調停で合意が成立すれば、調停調書が作成され、その内容に従って養育費が支払われます。


審判


調停で合意が成立しない場合には、審判に移行し、裁判官が事情を考慮して養育費の額を決定します。審判で決定された養育費の額に不服がある場合には、高等裁判所に即時抗告をすることができます。


手続きを弁護士に依頼するメリット


養育費の増額・減額に関する手続きは、法律的な知識や複雑な書類作成が必要となる場合があります。弁護士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。


* 適切な養育費の額を算定してもらえる


* 有利な条件で合意できるように交渉してもらえる


* 裁判所の手続きをスムーズに進めてもらえる


* 精神的な負担を軽減できる


養育費の問題でお困りの方は、弁護士にご相談ください。

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